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控除率

 先日、35歳の誕生日をむかえた。はじめて自分で馬券を買ったのは13歳だったから、気がつくと自分のギャンブル歴も四半世紀近くになってきた。

 世の良識派といわれる人は、ギャンブラーを馬鹿にする。

「2割5分もテラ銭を引かれるんだから勝てるわけがない。何で負けるのが分かっているのにギャンブルなんてやるの?」と。

 あまりにも正論すぎて、ギャンブラーたちは言葉を失う。
 たしかに25%の控除率はキツイ。しかし、よくよく考えてみると、じつはそんなに高くないのではないかとも思えてくる。

所得税     57万円
健康保険料  44万円
国民年金    17万円
住民税     38万円
消費税     17万円

 これは年収500万円の人が、国に納める税金や保険料のアバウトな金額。これに酒税、たばこ税、固定資産税、自動車税、ガソリン税……、もろもろの税金を加えると、約200万円くらいを国に払っていることになる。

 つまり、日本人の人生の控除率は約40%。
 年収が上がれば控除率はさらに高くなる。
 40%というと宝くじ並みのテラ銭だ。控除率25%の馬券で生活している人間は少なからずいるが、宝くじやサッカーくじで生活しているという話は聞いたことがない。詭弁を承知で書くが、人生で勝つのは公営ギャンブルで勝つよりも難しい。

「4割以上もテラ銭を引かれるのに、なんで生きてるの?」

 良識派にこのように質問すると、ギャンブラー以上に絶句するはずだ。

 寺山修司が
「で、競馬はトータルで勝ってますか、負けてますか?」
 と質問してきた人間に対し、
「じゃあ、あなたの人生はトータルで勝ってますか、負けてますか?」
 と切り返したのは有名な話。

 結局、賭けることも、生きることも、勝ち負けを越えた部分に何かがあるのだろう。もちろん、どちらも勝つにこしたことはないけれど。

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